期末従業者数

地方税の納税計算において、期末の均等割りの計算、分割基準の算定において、従業者が問題となることがあります。
これらについて、まとめてみました。

<均等割の従業者数>
均等割りの従業者とは、常勤、非常勤の別を問わず、給与の支払いを受ける者の数をいいます。
具体的には、役員(無給の非常勤役員を原則含みます)のほか、アルバイト、パートタイマー、派遣社員等も含みます。また均等割の判定上の従業者数には、寮等の従業者も含まれます。

均等割の基準となる事務所等の従業者数には、原則としてパートタイマー、アルバイト、日雇者(以下アルバイト等といいます。)の人数も含まれますが、下記の方法で計算した人数と取り扱っても差し支えないとされています。
(ア) 原則として
算定期間の末日を含む直前1月のアルバイト等の総勤務時間数を170で割った数
算定期間の末日が月の中途である場合
(算定期間の末日の属する月の初日から算定期間の末日までのアルバイト等の総勤務時間数÷170)×(算定期間の末日の属する月の日数÷算定期間の末日の属する月の初日から算定期間の末日までの日数)
・算定期間の開始の日又は事務所等が新設された日が、その算定期間の末日の属する月の中途である場合
・(算定期間の開始の日又は事務所等が新設された日からその算定期間の末日までのアルバイト等の総勤務時間数÷170)×(算定期間の末日の属する月の日数÷算定期間の開始の日又は事務所等が新設された日からその算定期間の末日までの日数)

(イ) 上記アの方法で、算定期間の各月の末日におけるアルバイト等の数を算定したときに、最大となる月の数値が最小となる月の数値の2倍を超える場合
上記アの方法に代えて下記方法により算定することができます。この場合の月数は暦に従って計算し、1月に満たない端数が生じた場合はこれを1月とします。
その算定期間に属する各月の末日現在における、アの方法に準じて算定したアルバイト等の数の合計数÷その算定期間の月数

(ウ) 上記ア、イにおいて1人に満たない端数を生じた場合はこれを1人とします。

<分割基準の算定における従業者>
分割基準の従業者とは、給与支給の有無に関わらず、また、常勤、非常勤の別を問わず、給与の支払いを受けるべき労務等を提供している者が対象になります。分割基準における従業者は事務所等に係る従業者であり、寮等に係る従業者は含まれません。
具体的には、役員(無給の非常勤役員を含みます)のほか、アルバイト、パートタイマー、派遣社員等も含みます。

また、事業年度の中途において、新設または廃止をした事業所等の場合は、事業所等の所在した月数で按分します。また、事業年度中を通じて従業者の数が著しく変動した場合(各月の末日の人数のうち最も多い数が最も少ない数の2倍を超える場合)は各月の平均となります。

<均等割と分割基準の相違>

均等割 分割基準
1.寮等の従業者 含む 含まない
2.アルバイト等の数 直前1月のアルバイト等の総勤務時間を170で除して得た数値の合計数でもよい 特定計算の定めはない
3.無給の役員 含めない 含める
4.従業者数の著しい変動 適用されない 各月の平均を使う
(算定期間の各月の末日現在の従業者数を合計÷算定期間の月数)
5.新設事業所 算定期間の末日の従業者数 下記の計算の数
算定期間の末日の従業者数 × 新設日より算定期間の末日までの月数÷算定期間の月数
6.廃止事業所 算定期間の末日の従業者数はゼロとして計算 下記の計算の数
廃止された月の前月末日の従業者数 × 廃止された日までの月数÷算定期間の月数
2018年1月22日