1 金銭又は有価証券の受取書の免税点の引上げ
1 改正前の制度の概要
金銭又は有価証券の受取書(以下単に「受取書」といいます。)の免税点は
現在3万円未満とされています。
2 改正の内容
業者の納税事務の簡素化を図る観点や低額な文書の作成割合が高いという受取書の作成実態に鑑み,
免税点の引上げを行うこととされ,物価の動向等を踏まえ,
その水準を5万円(現行3万円)未満に引き上げることとされました(印法別表1十七)。
3 適用関係
上記の改正は,平成26年4月1日以後に作成される受取書について適用されます(改正法附則16)。
2 不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例措置の適用期限の延長等
1 改正前の制度の概要
平成9年4月1日から平成25年3月31日までの間に作成される不動産の譲渡に関する契約書又は
請負に関する契約書(建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に関する契約に基づき
作成されるものに限られます。)のうち,
その契約書に記載された契約金額が1,000万円を超えるものについては,
その印紙税額を25%から10%軽減することとされていました( 旧措法91 )。
2 改正の内容
住宅・土地取引の現状や消費税率の段階的な引上げが予定されていること等に鑑み,
本特例措置の適用期限を5年延長し平成30年3月31日までの措置とした上で,
建設業における重層的な下請構造の下での印紙税の課税状況等を踏まえ,
平成26年4月1日以後に作成する契約書については,
次のとおり軽減割合及び対象範囲を拡充することとされました( 措法91 )。
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率【現行】 (平成26年3月31日まで) | 軽減税率 (平成26年4月1日以後) |
---|---|---|---|
1千万円以下 | 400円~1万円 | - | 200円~5千円(50%軽減) |
1千万円超~5千万円 | 2万円 | 1.5万円(25%軽減) | 1万円(50%軽減) |
5千万円超~1億円 | 6万円 | 4.5万円(25%軽減) | 3万円(50%軽減) |
1億円超~5億円 | 10万円 | 8万円(20%軽減) | 6万円(40%軽減) |
5億円超~10億円 | 20万円 | 18万円(10%軽減) | 16万円(20%軽減) |
10億円超~50億円 | 40万円 | 36万円(10%軽減) | 32万円(20%軽減) |
50億円超 | 60万円 | 54万円(10%軽減) | 48万円(20%軽減) |