1 証券税制(個人課税)
上場株式の譲渡益に対する課税が平成25年12月31日までは10%、平成26年以降は20%となります。(復興税は別途)
したがいまして、株式の売却を検討している方は今年中に売却したほうが有利です。(設例1)
また、まだ株価が上昇することが予想でき、H26に上昇したあとに売却を考えている方はいったんクロス取引を入れて取得価額の引上げを行う方が有利となります。(設例2)
皆様でも含み益のある株式をお持ちの方はご検討をお願いします。
【設例 1 】
所有株式の取得価額 100万 時価 150万
仮に150万の株価が継続するとして、売却を検討中の方
(1)平成25年度中に売却を行う
< 平成25年中の取引>
150万で売却 税金 (150万 - 100万) × 10% = 5万
入金 (150万 - 5万) = 145 万
(2)平成26年中に売却した場合
< 平成26年中の取引>
150万で売却 税金 (150万 - 100万) × 20% = 10万
入金 (150万 -10万 ) = 140 万
したがって、25年度の売却が有利
【設例 2 】
所有株式の取得価額 100万 時価 150万
仮にH26には160万の株価が予測されるため、H26年に売却する。
(1)平成25年度中にクロス取引をして簿価上げを計ったあとに
26年度に最終売却を行う
< 平成25年中の取引>
150万で売却 税金 (150万 - 100万) × 10% = 5万
入金 (150万 - 5万) = 145 万
150万で買戻し 出金 150万 (新取得価額)
差引 入金 (145万) - (出金 150万) = △ 5万
< 平成26年中の取引>
160万で売却 税金 (160万 - 150万) × 20% = 2万
入金 (160万 - 2万) = 158 万
最終手取り額 H25分(△5万) + H26分 (158万) = 153万
(2)平成26年中に一度に売却した場合
< 平成26年中の取引>
160万で売却 税金 (160万 - 100万) × 20% = 12万
入金 (160万 - 12万) = 148 万
最終手取り額 148万
したがって、H25年にクロス取引をいれた方が有利
(注)なお、設例では、証券会社の手数料、復興税は考慮せずに計算いたしております。
2 ゴルフ会員権の売却損
現在、ゴルフ会員権の売却損は給与所得等の損益通算が可能ですが、平成26年度より損益通算をさせない方向で検討中との報道がありました。(平成25年11月29日 日本経済新聞より)