改元に伴う源泉所得税納付書の取り扱い

5月1日から元号が平成から令和に改元されますが、手持ちの源泉所得税納付書には「平成」と印字されているため、令和元年5月10日以降に納期限が到来する源泉所得税の納付書の記載にあたって、新しい納付書を取り寄せる必要はあるのでしょうか。
また、源泉所得税納付書に記載する事項に変更についても解説いたします。
令和元年5月10日以降に納期限が到来する源泉所得税の納付書について、納付書を新たに取り寄せる必要はありませんが、原則的な記載方法については留意すべき点がありますので、下記をご参照ください。

1.改元に伴う税務申告書等への元号表記の取扱い
国税庁は、元号が平成から令和に改元されることに伴い、税務申告書等の各種様式を順次更新していくこととしていますが、納税者が提出する書類については平成表記の日付で提出しても有効なものとして取り扱うこととされています。

2.改元後の源泉所得税納付書の記載方法(原則)
現在発行されている源泉所得税納付書の年度欄等の元号は「平成」と記載されていますが、その納付書は引き続き使用することができるとされているため、5月10日以降に納期限が到来する源泉所得税の納付にあたって、新たに納付書を取り寄せる必要はありません。
また、源泉所得税納付書に印字されている「平成」の抹消や補正も必要ないとされています。
ただし、記載にあたっては、下記事項に留意する必要があります。

①平成31年(2019年)4月1日から令和2年(2020年)3月末日の間に源泉所得税を納付する場合、源泉所得税納付書の左上にある「年度」欄には「31」と記載すること
②源泉所得税納付書の右側にある「納期等の区分」の「平成 年」欄については、その区分が平成31年(2019年)1月から4月であるものについては「31」、令和元年(2019年)5月から12月であるものについては「01」、令和2年(2020年)1月から12月であるものについては「02」と記載すること
③源泉所得税納付書の左側にある「支払年月日」の「平成 年」欄についても、②と同様の考え方で記載すること

3.改元後の源泉所得税納付書の記載方法(例外)
源泉所得税納付書の原則的な記載方法は上記2.のとおりですが、「平成 年」欄に記載すべき本来の数値が「01」であるものについては、それを「31」と記載しても、当面の間は有効なものとして取り扱うこととされています(なお、本来記載すべき数値が「02」であるものについては、この取扱いは設けられていません)。
なお、元号が令和と印字された源泉所得税納付書は、今年10月以降に順次配布される予定となっています。

[参考]
国税庁「新元号に関するお知らせ」「改元に伴う源泉所得税の納付書の記載のしかた」

2019年4月30日