<事業者の皆様へ>
新型コロナウイルスで打撃をうけた事業者にとって、人件費と並んで家賃の支払いは固定費として重い負担となっています。人件費については、雇用調整助成金等の措置がありますが、家賃についてはどうでしょうか?
政府の取り組みとしては、2020.3月末に不動産所有者へテナントへの支払い猶予に応じてほしいとの協力要請を行いました。
また、4月17日に、家賃の支払い猶予や免除に応じたビル所有者に対して、税金や社会保険料の納付を1年間猶予する特例を設ける方針を決めました。これは前年同期比でおおむね20%以上の収入減が要件となっています。
不動産所有者(中小企業者)の方は、賃料の引き下げに応じた結果、2020.2~10月までのいずれかの3か月の売上が前年比で半減した場合は、2021度の固定資産税を減免するとの措置がなされました。(コロナ関係情報No3を参照してください)
欧米格国では、支払い猶予に向けた法制化がなされているなか、日本においては、ビル所有者の負担軽減を通じてテナントの資金繰りを支援する間接的な方策をとっており、家賃の支払い猶予や減免を直接法制化することは、現状ではなされていません。
新聞報道によりますと、例えば福岡市などは、事業者が休業要請によって休業した場合に、店舗賃料の一部負担を実施するなど独自の取り組みがあります。
国全体としては、「持続化給付金」によって家賃の補償もふくまれているという整理になっています。(持続化給付金について、コロナ関係情報No3を参照してください。)
<個人>
失業で家賃が支払えなくなった人に対しては家賃を補助する「住居確保給付金」という制度があります。厚生労働省は4月20日より、この制度対象者に、「失業」だけでなく、収入の減少で支払えなくなった人にも広げる方針をだしました。