今朝の新聞を読んで驚いた。事業承継税制の改正案の概要がでているが、この通りの案になると、従前の事業承継税制の大幅緩和であり今までの「努力」「対策」のようなものが一体何だったのかということになってしまう。
このことに限らず、税法の話題のなかでいつも出ることの一つは、税法がくるくる変わるということである。
勉強しても毎年変わる、砂で山を積み上げるような、そんな感じがするのである。積みあがった砂の山が2、3年のうちにこぼれて、知らないうち(ということはないのであるが)に次の新しい山(体系・制度)ができあがっている。
われわれは、たえず変化しているその山を登っている登山家みたいなものかもしれない。理解したとおもえば、その先に次の新しいピークがまたできあがり、それを目指さねばならない。その繰り返しである。
しかし社会制度というのはそもそもそういうものであるし、趣旨を理解して、絶え間なく追いかけていくしかないのである。この果てしない追いかけの道筋、追いかけていく努力そのものが、税理士の仕事ともいえる。自分で選んだ仕事である、黙々とやっていくしかあるまい。