眼力

今日の朝日新聞の天声人語に東京国立博物館の名誉館員、林屋晴三氏の話が紹介されている。茶の湯に用いられる陶磁器の目利きの権威であったという。
記事では『直言居士として知られた。人間国宝である陶芸家に向かって、「この間の作品はダメだな」とためらわず言う。』
自身の審美眼だけを基準に作品を評価したのであろう。いいものはいい、そうでないものはそうでないと。

また、日本経済新聞に3月1日より1ケ月にわたって、江戸時代の日本絵画や伊藤若冲の作品の蒐集家として有名なジョー・プライス氏の連載もありました。
当時、評価のなされない若冲の絵画などを、やはり自分の眼だけを頼りに買い求め、コレクションとした。

美術展などにいっても、値札などがあれば、そちらから見てしまいがちな私などには想像もつかない。

これは、人物評価などでも同じことである。いたずらに学歴や地位にこだわらず、自分の眼力で人物をみて評価していくのがまっとうである。

2017年4月5日