この三月で、母は91歳。そして、母の「老い」に付き添い始めて4年が経とうとしています。この間、母は少なからず変化しました。それまでは、親戚との付き合いから農作業まで、家事全般を独りでこなしていました。それが、私が同居をしてから、ひとつひとつ肩の荷を下ろして、今ではすっかり年相応の老婆になっています。その過程をつぶさに見てきた私にとって、これは、寂しくもあり有り難くもある「母の生き様」でした。
母も私も、いや、人は皆、「死」から逃れられないのですから、、、。いまさら、「死」から逃れようという努力は、天に唾するものではないでしょうか?とすれば、人たるもの、精いっぱい「傾奇者」を気取ったとしても、たかが知れているのではありませんか?そこで、人がへそ曲がりを貫くとしたら、悲しいかな、アンチ・エイジングに勝るものは無いと考えるようになりました。
アンチ・エイジング、その取り組みは人それぞれだと思います。私がやりたいのは、「心と身体の柔らかさを保つ」ということです。できるだけ自然に生きて、与えられた「生」を楽しんで、暖炉のように周りをあたためる。そして、やり残したことをやりながら、「命」の火が消えるまで唯々諾々と生きる。そんなことが可能であれば、それだけで素敵なことかも知れません。
そんな生き方をしてみようと思っています。母がやってきたほど、上手く生きられないとしても、、、。せめて、あるがまま、アンチ・エイジングに挑戦してみようと思っています。