「問題解決」について

1.そもそも問題とは?
 経営をする上で「問題」が存在しないことありません。常に経営者は様々な問題に直面し、その改善が求められます。では問題とはなんでしょうか? 経営陣や従業員に「当社の問題は?」と尋ねると様々な意見がでます。それぞれの立場で抱えている問題が異なるのは当然のことと言えます。では、同じ部署の人は同じ問題を抱えているでしょうか?これが案外違うのです。「問題とは、あるべき姿と現状とのギャップ」、つまりあるべき姿が明確でなければ、問題の捉え方は違ってきます。問題解決の第一歩は、問題は何かを明確にすることです。

2.実行は困難
 問題を解決するとは、問題を見つけ、課題・対策を考え、そして実行する事と言えます。ところが、最後の実行が伴わないことが多いのです。その原因は、「実行は困難である」という認識のなさにあります。
 三日坊主という言葉があるように、よいことであると認識して物事を決めて、やり始めても続かないのが常で、ダイエットや禁煙の例を出すまでもなく、これは周知の事実です。なぜ続かないかと言えば、習慣にないからです。習慣になっている人からすれば当たり前のことが、できないのはこの為です。
 会社の問題解決の施策も、習慣にない事を実行しなければなりません。ルーティーンワークではなく、それに付加、又は修正された行動です。これを組織的に、つまり多人数で実行しなければなりません。一人でも習慣にないことは三日坊主になるのに、大人数でやるのは並大抵ではない筈です。この認識が必要です。

3.自分で気づくことの大切さ
 ダイエットや禁煙も本人がその気にならなければ実現は程遠いように、経営上の問題解決も現場がその気にならなければ絵に描いた餅になります。トップやコンサルタントがいくら声高に正論を叫んでも、笛吹けども踊らずになるのは、現場がその気になっていないからです。
 現場が自分で問題を見つけ、優先順位を決め、実行するという仕組みを作ることが大切です。こんなことは当たり前のことと思われるかもしれませんが、当たり前のことを徹底することほど困難なことはないのも事実です。トップが毎日のようにカイゼンを呼びかけ、数多くの課題を要求したり、コンサルタントが絵に描いたような中期計画を立てたりしても、現場の気持ちからすれば、「そんなことは言われなくてもわかっているけど・・・」、太った人が他人から「肥え過ぎだから、もう少しダイエットしたら。」と言われて嫌な気になるのと似ています。
 現場がその気になる手法として、コーチングやKJ法、ファシリテーションがあります。問題解決は経営上の最大のテーマと言えますので、ぜひ積極的に取り組んでください。

投稿者:中小企業診断士(MBA)兵庫県立大学大学院 客員教授  亀井芳郎2014年5月8日