「私は間違っているかもしれない」

 私の好きな作家ロバート・フルガムのエッセイの中に『私は間違っているかもしれない』という言葉があります。私の好きな言葉であり、この仕事を続ける中で最も忘れてはならない言葉だと思っています。
 なんということのない言葉のようですが、大人になるにしたがって忘れてしまう気持ちであり、持ち続けていくのが難しい気持です。
 仕事を長く続けていくと、うっかりこの言葉を忘れて自分の思い込みを信じきってしまうことがあります。この業界を見回すと間違った思い込みで何年も何十年も来ている人が多く見られます。残念なことですが。

 所長はこの『私は間違っているかもしれない』を自然に心がけられる税理士だと思います。新米職員だった私が申告書について何かを指摘した場合にも、必ず調べなおしていらっしゃいました。たいていの場合は私の方が間違っていたのですが、それでも毎回調べなおし私が間違っていたときには丁寧に教えてくださいました。

 「経験のない新人の言うことだから」と切り捨てずにきちんと確認することによってミスを防ぐことができるし、新たな発見もあると思います。私も初心を忘れず所長のような税理士になれるようにこれからも精進して行こうと思っています。

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 稲葉裕郁さんから投稿を頂きました。彼女は平成18年から22年まで春田事務所に勤務し、その間税理士試験に合格をして、結婚後の居住の関係もあり退職しました。聡明でいて誰からも好かれるという稀な女性です。
 一度、女房にメールしたつもりが、誤って(本当に間違ったんですが)彼女のアドレス宛となっていて迷惑をかけたことがありましたが、サラリと受け流していただきました。

投稿者:稲葉裕郁2014年3月18日