ノーサイド

今の自宅に30年近く住んでいる。家の老朽化やバリアフリーのこと、また駅からの距離、自身の身心の衰えなどいろんなことに考えをめぐらせて、春先より住居の住み替えを考えていた。
今よりもう少し広めの土地の取得を行い、さて住宅の方である。

住宅展示場にいって、住宅メーカーのA社、B社を訪問して相談してみる。こちらの住宅の希望をいって、それに沿うプランを出してもらうことになった。
A社、B社の営業担当者とも、レスポンスもはやいし、説明も的確である。住宅プランについては設計担当者も含めて、何度か打合せを繰り返す。どちらの会社も同じような進捗ですすみ、いよいよどちらかを選択しなければならないことになるが、困ったことに「どちらもいい」となる。
A社、B社はいわゆるライバル会社であり、打ち合わせ時にときおり相手会社を意識するような発言もあったりもする。

最終決断としてA社の案を選択して、B社にはお断りをいれる。その際、B社の担当者から次のようなメールを頂戴した。
「・・・また、A社さんに決められたとのこと、承知致しました。
春田様の家づくりを一緒に進めて行きたいという気持ちは変わりませんが、・・・私の力が足りなかったこと、申し訳ありませんでした。
A社さんであれば素晴らしい家が建つこと間違い無しですので、完成が楽しみですね。
良い家づくりになることを祈っています。」

投稿者:春田 健2021年7月21日